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【山都ラボインタビュー】山都町を情報化技術を通して見る:天野慎也さん

山都町の人材育成事業『チャレンジ・応援!山都ラボ』では、山都町を舞台としてプロジェクトに取り組む町内外の方を『プロジェクトオーナー』としてサポートしています。

今回の記事では、令和4年度からプロジェクトオーナーとして参加し、令和5年度も継続してプロジェクトに取り組んでいる天野慎也さんを取材しました。


プロフィール

◯名前 天野慎也
◯プロジェクト 
情報化技術(ICT・IoT)を使って見えた山都町を記録することで、面白さを創出する Ver 2.0

山都ラボの特徴の一つに、山都町に住んでなくともプロジェクトに応募できるということがあります。 町外から天野さんは参加してくれました。「鶏口牛後」をモットーとしており自分で考えて行動するようにしているそうです。

山都町にやってきて感じた「なにか物足りなさ」

「(山都町に)初めて来た当時はまだ矢部町と呼ばれていました。」という天野さん。その当時から「なにかが足りない」ということを強く感じていたそうです。

天野さん
「例えば、バスで通潤橋を見に行きたいと思ってもバスの行き先に通潤橋の文字はなく、浜町馬見原行きに乗るということを知っておく必要がありました。(注:その後、この問題は改善され、今では通潤橋という文字があります。)
熊本市内でよく呼ばれる浜線浜線バイパスが浜町に通じる道だということを知らないで通っている人も多いのではないでしょうか。
通潤橋放水も有料だった時代から知っていますが、無料化してもいつ放水があるのかわかりにくいです。最近では本日放水日という感じで目立つ旗でも建てたらよいと思っています。」


ある日の新聞紙面で見つけた山都ラボのプロジェクトオーナーの募集記事に「町外からでも参加OK!」と書いてあったことから応募をして採択されました。

初年度に制作したセンサ装置と装置を構成する部品

既成品がなければ自分で作る

天野さん
「ICTをやろうかと応募をしましたが、今回の山都ラボで行っていることは IoT という分野に区分されます。センシングという名称で古くから呼ばれています。用語がわかりにくいかもしれませんが、センサを使って計測・収集したデータを活用するということです。先ずはセンサを使ってデータが収集できるようにしているところです。
1年目(令和4年度)は通潤橋史料館での滞在状況や温度湿度などの環境計測システムをつくりました。屋内環境だけでの計測だったので2年目の今年は屋外環境でも計測できるように準備をしているところです。
温度を測って記録するような装置は数多く市販されているのですが、人の滞在状況を調べるような装置は広く一般には市販されていないようでした。ですから自分で作ってしまいました。」

通潤橋史料館での計測データ
計測に向けて準備をしている装置の試作品など

天野さん
「最終的には大造り物の展示小屋にセンサを設置してどれだけの観光客が来ているかを調べられるようにしたりしようかと思っています。浜町での観光客の回遊状況がわかればいろいろな手がかりになるかと思います。
当初は造り物の展示場所に音声案内ということで山都ラボに応募したので平行してできればと思っています。」


山都ラボでは、自分がこれまでに身につけた技術や経験をたくさんの人に活かすことができればと語ってくれました。アイディア豊富な天野さんは他にも色々と構想しているそうで、楽しそうに続けてくれました。

天野さん
「浜町では大造り物の小屋が沢山作られてますけど、あれでもっと遊べないかと思っています。例えばある日突然大造り物の展示が入れ替わっていて間違いを見つけるクイズ大会とか、大造り物を町内の各地に隠しておいてみんなで一斉に探すかくれんぼ大会とか面白いと思います。
他に大造り物をリモコン操作できるようにするだけでなく、自動運転技術を取り入れて浜町をパレードをさせるのも面白いかと思っています。他にも秘策は沢山あるのですがここまでにしておきます。」


令和4年度から山都ラボのプロジェクトオーナーとして活動している天野さんは、令和5年度も引き続き町内の様々な方とコミュニケーションをとって情報化技術の利活用を進めています。

通潤橋来場者の計測

記事公開にあたり、ご本人から計測データをいただきました。

通潤橋への来場者を計測するためのセンサを設置。どこにあるかわかりますか?
手すりにセンサが取り付けられていました。試作品の写真にも写っています。
計測した通潤橋来場者データ(1日ごとの集計)

通潤橋の放水日の現状がこのようにデータ化されました。

山都町でのこれから

山都町の中でも矢部地域を中心に活動している天野さんですが、清和や蘇陽といった他の地域でも活動したいと考えているそうです。「ICT・IoTの特徴の一つですが、距離という概念がなくなるのですよ。」と、天野さん。自分の得意な技術を活かして山都町で活動している根底には、たとえ地元ではなくとも町に抱いている愛情があるように感じられました。

情報化技術などの利活用についてご興味のある方は、ぜひ天野さんに相談を。下のリンクから山都ラボの「ラボサポーター」にご登録いただくと、スムーズにおつなぎすることができます。また電子工作やプログラミング好きの方とも繋がりたいとのことで、そういった方のご連絡もお待ちしています。


◯山都ラボ ラボサポーター申し込みフォーム
https://forms.gle/6z4jXk7ZreNihGKs8


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